第31回社会福祉士国家試験問題解説  相談援助の理論と方法(問題98-問題118)

第31回社会福祉士国家試験問題解説  相談援助の理論と方法(問題98-問題118)

★【問題98】

ケンプ(Kemp、S.)らによる「人一環境のソーシャルワーク実践」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 環境を[知覚された環境]、「自然的・人工的・物理的環境」など5種に分類した。

2 ソーシャルネットワークの活用に対し一定の制限を加えた。

3 クライエントが抱える欠損の修正による問題解決に主眼を置いた。

4 クライエントの環境よりもクライエント自身のアセスメントを強調した。

5 支援者とクライエントは、それぞれ異なる基盤に存在するものと捉えた。

 

 

 

問題98★★★解答1

解説

 

 

★【問題99】

事例を読んで、外国籍住民を支援する団体のKソーシャルワーカー(社会福祉士)が、エコロジカルアプローチの視点から今後行う取組
として、より適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
P国籍のLさん(30歳、女性)は半年前に来日した。Mさんなど一部の日本人住民に挨拶をしても無視されることが度々あり、Lさんは疎外感を
覚えている。
LさんはMさんなど近隣の日本人住民と交流しながら住み続けたいと考えているが、
Lさん自身はMさんらに何も伝えることができない。このためLさんは、Kソーシャルワーカーに相談した。

1 Lさんの了解を得て、Lさんに対する思いについてMさんらに尋ねる。

2 この地区の民生委員に問題解決・再発防止の仕組み作りを任せる。

3 日本人住民との良好な関係作りのためにLさんができることを、一緒に考える。

4 疎外感緩和のため、在日P国人団体の集まりに参加ずるように助言する。

5 Lさんに、Mさんらに対する言動を思い返してもらい、もし不適切な言動をしたことがあればやめるように助言する。

 

 

 

 

問題99★★★解答13

解説

 

 

★【問題100】

ピンカス(Pincus、A.)らによる「4つの基本的なシステム」の中の、ターケット・システムとチェンジ、エージェント・システムに関する
次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ターゲット・システムは、役割を遂行するソーシャルワーカーを指す。

2 ターゲット・システムは、ソーシャルワーカーが所属している機関を指す。

3 ターゲット・システムは、変革努力の目標達成のためにソーシャルワーカーが影響を及ぼす必要のある人々を指す。

4 チェンジ・エージェント・システムは、契約の下、ソーシャルワーカーの努力によって利益を受ける人々を指す。

5 チェンジ・エージェント・システムは、目標達成のために、ソーシャルワーカーと協力していく人々を指す。

 

 

 

 

 

問題100★★★解答3

解説

 

 

★【問題101】

事例を読んで、この場面におけるナラティブ・アプローチに基づくA生活相談員(社会福祉士)の応答として、最も適切なものを1
つ選びなさい。

〔事例〕
Bさん(85 軋男性)は、特別養護老人ホームに入所している。妻は10年前に亡くなっており、
子どももいないため身寄りがない。Bさんは、話し相手もおらず、部屋に閉じ籠もりがちである。
ある時、A生活相談員に対して、「生きていても仕方がない。早くお迎えがくればいいのに」と語った。

1 「そのような悲しいことは言わないでください」

2 「何かあなたをそのような気持ちにさせるのか教えてください」

3 「奥さんの死がBさんの孤独を深めているのかもしれません」

4 「グループ活動に積極的に参加するといいと思います」

5 「この先、きっといいこともありますよ」

 

 

 

 

 

問題101★★★解答2

解説

 

 

★【問題102】

ポリス(Hollis、F.)が示した心理社会的アプローチの介入技法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 「福祉事務所の相談窓口に行って話を聞くといいですよ」とアドバイスするのは、発達的な反省である。

2 「親に心配を掛けまいとして、泣きたいのをずっとこらえていたのですね」という言葉掛けは、直接的指示である。

3 「うんうん、なるほど。そうだったのですね」とうなずきながら話を聞くのは、持続的支持である。

4 「教室に入ろうとすると、友だちの視線が気になってつらくなり入れなくなるのですね」という言葉掛けは、浄化法である。

5 「子どもにきつく当たってしまうということですが、あなたが子どもの頃のお母さんとの関係はどうでしたか」と聞くのは、パターンカ動的反省である。

 

 

 

 

 

問題102★★★解答3

解説

 

 

★【問題103】

ソーシャルワークのアプローチに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 解決志向アプローチは、クライエントが抱く解決のイメ一ジを尊重し、その実現に向けてクライエントの社会的機能を高めることを目指す

2 行動変容アプロ
ーチは、クライエントが、置かれている否定的な抑圧状況を認識し、自らの能力に気付き、その能力を高め、問題に対処することを目指す。
3 エンパワメントアプローチは、行動を学習の結果として捉え、正しく学習することにより問題行動を消去することを目指す。

4 フェミニストアプローチは、クライエント自らが問題を解決するための課題を設定し、あらかじめ決められた期間の中で課題を達成するこ
とを目指す。

5 課題中心アプローチは、クライエントが自らの人生のストーリーを理解し、新たなストーリーに書き換えていく、ことを目指す。

 

 

 

 

問題103★★★解答1

解説

 

 

★【問題104】

アセスメントツールに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ジェノグラムは、成員間の選択・拒否関係を図式化し、小集団における人間関係の構造を明らかにする。

2 エゴグラムは、3 世代以上の家族を図式化し、世代間の人間関係の構造を明らかにする。

3 ソシオグラムは、交流分析理論に基づき、人間の性格を五つの領域に分けて分析する。

4 DCM(DementiaCareMapping)は、クライエントとその家族の関係や社会資源との関係を、円や線を用いて表す。

5 PIE(Person-in-Environment)は、クライエントが訴える社会生活機能の問題を記述し、分類し、コード化する。

 

 

 

 

 

問題104★★★解答5

解説

 

 

★【問題105】

ブラッドショウ(Bradshaw、J.)のニード類型論に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 規範的ニードは、同じ特性を持つ別の人や地域などとの比較により明らかにされる。

2 規範的ニードは、「望ましい」基準との対比において、専門家や行政官などが存在を認めたニードを指す。

3 規範的ニードは、クライエントとの契約によってその内容が定まる。

4 比較ニードは、クライエントによって体感的に自覚される。

5 比較ニードは、その存在が社会的に認知されているニードを指す。

 

 

 

 

問題105★★★解答2

解説

 

 

★【問題106】

事例を読んで.Q市にある地域包括支援センターのC社会福祉士が行う援助過程において、この段階における対応として、適切なもの
を2つ選びなさい。

〔事例〕
大震災から年月が経過し、V災害復興住宅では高齢化が進み、生活課題も多様化し、孤立してしまう住民が多い。
そのため、V災害復興住宅内での住民同士の助け合い活動はほとんど行われていない。
ある日、この地域を担当するD民生委員がC社会福祉士の下に相談に訪れ、「先週発生した孤立死のことが悔やまれ、民生委員として無力さを
痛感している。
もう二度とこのようなケースが起きないように一緒に考えてくれないか」と訴えた。

1 V災害復興住宅周辺の住民も一緒に、孤立死の背景について話し合う機会を持つ。

2 見守り支援活動をV災害復興住宅内の住民に任せる。

3 V災害復興住宅内の掲示板に見守り支援を受けたい人を募るチラシを掲示して様子を見る。

4 V災害復興住宅の全戸を対象とした訪問活動を行う。

5 D民生委員の負担に配慮し、担当地域を変更することを提案する。

 

 

 

 

問題106★★★解答14

解説

 

 

★【問題107】

ソーシャルワークの援助過程におけるソーシャルワーカーの役割に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ブローカーは、クライエントと必要な資源を結び付ける。

2 エデュケーターは、クライエントと社会システムの不調和から生じるニーズに対して、葛藤を解決し、調整する。

3 ネゴシエーターは、クライエントに必要な情報やスキルを学習する機会を提供する。

4 イネーブラーは、クライエントの問題解決のために利害関係のある関係者と話し合う。

5 メデイェーターは、クライエントに支荒励まし、指示を与えることで、適切に課題を遂行したり、問題解決をできるようにする。

 

 

 

 

 

問題107★★★解答1

解説

 

 

★【問題108】

次の記述のうち、アイビイ(Ivey、A.)のマイクロ技法の基礎となっている「基本的かかわり技法」として、最も適切なものを1つ選びな
さい。

1 クライエントにソーシャルワーカー自身の経験を開示する。

2 クライエントに活用可能な資源の情報を提供する。

3 クライ両ントに特定の行動を行うように指示する。

4 クライエントの言葉を言い換えてクライエントに返す。

5 クライエントの言葉で矛盾する点を指摘する。

 

 

 

 

 

問題108★★★解答4

解説

 

 

★【問題109】

事例を読んで、児童養護施設のE家庭支援専門相談員(社会福祉士)の退所に向けた援助に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選
びなさい。

〔事例〕
児童養護施設に入所しているFちゃん(11歳、女児)は、母親の引取り希望をはじめのうちは喜んでいた。
しかし、週末の一時帰宅を繰り返すうち、母親と二人で暮らすことの不安をE家庭支援専門相談員に訴えるようになった。

1 E家庭支援専門相談員が方針を考えて決定するので、Fちゃんは心配しなくてよいと伝える。

2 Fちゃんが不安を訴えていることを児童相談所に報告し、今後の援助について連携を図る。

3 母親の意向を大男にするよう、Fちゃんを励ます。

4 家に帰る計画についてどうするかを一緒によく考えていこうとFちゃんに伝える。

5 今の不安は退所する時には誰でも感じることだから考えなくてよいと伝える。

 

 

 

 

 

 

問題109★★★解答24

解説

 

 

★【問題110】

アウトリーチに関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

1 支援を求めて相談室を訪れるクライエントを対象とする。

2 相談援助過程の援助開始時だけではなく、援助が始まった後も有効である。

3 慈善組織協会(COS)の友愛訪閣員活動に起源を持つ。

4 所属機関のバックアップを必要としない対応方法である。

5 地域住民とのつながりの構築は不要である。

 

 

 

 

 

問題110★★★解答23

解説

 

 

★【問題111】

事例を読んで、G医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)の対応についての次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
G医療ソーシャルワーカーは、末期がんのHさん(5 4 歳)の主治医からい「患者と夫には、今後は積極的治療ではなく緩和ケアが望ましいこ
とについて説明済みである。
緩和ケアができる病院を探してあげてほしい」との電話を受け、Hさんの夫と初回面接を行った。
夫は面談室に入るなり、「誰だあなたは。この病院はどうして病人を見放すんだ」と声を荒げた。

1 夫に対してその態度を改めるよう促す。

2 夫に病状の説明を行う。

3 夫の怒りを受け止め、気持ちを聴く。

4 夫との面談を切り上げ、夫以外のキーパーソンを探す。

5 ソーシャルワーカーはどのようなことを支援するのかについて説明する。

 

 

 

 

 

問題111★★★解答35

解説

 

 

★【問題112】

相談援助における社会資源に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 フォーマルな社会資源とは、私的な人間関係の中で提供されるものである。

2 社会資源の開発の方法として、ソーシャルアクションは不適切である。

3 社会資源の活用の目的は、ソーシャルワーカーの自己実現を図ることである。

4 クライエントにとっては、ソーシャルワーカーも社会資源である。

5 社会資源の活用に際しては、インフォーマルな社会資源の活用を優先する。

 

 

 

 

 

問題112★★★解答4

解説

 

 

★【問題113】

グループワークに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 最終目標は、まとまりのあるグループを作ることである。

2 メンバー自身やグループ内の葛藤は、回避することが必要である。

3 開始期では、メンバー間の相互援助システムの形成が促進される。

4 メンバー個々の問題を解決する主体は、ワーカーである。

5 プログラム活動は、グループワークの援助方法の一つである。

 

 

 

 

問題113★★★解答5

解説

 

★【問題114】

事例を読んで、J医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)の応答として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
希少難病を患っているKさんは、J医療ソーシャルワーカーに「自分は心理的にも社会的にも孤立しているのでとても苦しい。似たような立場
の人と話してみたい」と相談した。

1 「同じような悩みをお持ちの患者さんの集まりを持ちましょう」

2 「一人ひとり事情が異なるので、他の人と話すことは難しいです」

3 「病気が関係しているので、相談に乗るには主治医の許可が要ります」

4 「カルテを調べて同じ病気の患者さんの連絡先をお教えします」

5 「思いを聞いてもらえるボランティアをお願いすることもできるかと思います」

 

 

 

 

 

問題114★★★解答15

解説

 

 

★【問題115】

ソーシャルワークにおけるスーパービジョンに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 スーパービジョンの目的は、より多くのサービスを提供し、事業所の利益を高めることにある。

2 スーパービジョンの契約は、スーパービジョンの展開過程の終結段階で行われる。

3 ピアスーパービジョンでは、スーパーバイジーが所属する職場内の上下関係を活用して行う。

4 パラレルプロセスとは、スーパーバイジーであるソーシャルワーカーとクライエントとの関係とよく似た状況が、スーパーバイザーとスー
パーバイジーとの関係において起こることをいう。

5 スーパーバイザーがスーパーバイジーの能力に合わせて業務を調整するのは、スーパーピジョンの支持的機能である。

 

 

 

 

問題115★★★解答4

解説

 

 

★【問題116】

ソーシャルワークの記録に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ソーシャルワーカーの判断や主観的な解釈を含めず、客観的な事実を記述する。

2 説明体は、事実についてのクライエントによる説明や解釈を記述するものである。

3 実践の根拠と証拠を示し、援助の評価にも活用される。

4 SOAP方式で記録する場合、Aはソーシャルワーカーが行う今後の援助計画のことである。

5 クライエントに不利益となるような情報を記載しないようにする。

 

 

 

 

問題116★★★解答3

解説

 

 

★【問題117】

個人情報の保護に関する法律の規定について、次のうち、正しいものを2つ選びなさい。

1 個人を識別できない情報も個人情報の保護の対象である。

2 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報である。

3 業務に関して知り得た個人情報は、理由のいかんを問わず漏らしてはならないとされている。

4 個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たり、その利用目的をできる限り包括的に設定しなければならない。

5 国は、個人情報の取扱いに関し事業者と本人との間に生じた苦情の適切かつ迅速な処理を図るために必要な措置を講ずるものとされている 。

 

 

 

 

問題117★★★解答25

 

 

★【問題118】

日系人のMさん(45歳、男性)は、13年前に来日し、35歳の時に日本人女性と結婚した。
現在は県営団地に住んでいる。
来日理由の一つである祖国に住む父母への定期的な送金も実現したが、働いていたW社が3か月前に倒産してしまい、現在はアルバイトをしつ
つ、公共職業安定所(ハローワーク)を通じて求職活動を行っている。
また、家賃の安い住宅への転居を検討しているものの、まだ見付かっていない。
アルバイトの収入と貯金の取崩しで生活しているMさんは、今後の収入に不安を感じたため、外国人を支援する団体のLソーシャルワーカー(
社会福祉士)に相談した。

次のうち、この段階においてLソーシャルワーカーがMさんに対して行うこととして、適切なものを2つ選びなさい。

1 帰国するよう助言する。

2 祖国への送金をやめるように助言する。

3 生活保護の申請を勧める。

4 日本で支えてくれる知人・友人の状況を尋ねる。

5 家賃減免の仕組みの有無と適用条件を県営団地の管理者に確認したか聞く。

 

 

 

 

問題118★★★解答45

解説

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福祉サービスの組織と経営(119-125)
高齢者に対する支援と介護保険制度(126-135)
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度(136-142)
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