課題分析方式比較(ケアプラン作成方式一覧)

ケアマネ研修 課題分析方式


6 インターライ方式

6-1 開発経緯
施設で使われていたMDS/RAPs(※1)の在宅版として、ヨーロッパや日本など20か国の研究者の非営利団体であるinterRAI(※2)により開発された。1996年に「MDS-HC在宅ケアアセスメントマニュアル」が出版されたが、現行の「MDS-HC2.0」はその改定版。

6-2  課題分析の特徴
① インターライ方式は、MDS-HC(Minimum Data Set、在宅アセスメント表)とCAPs(Client AssessmentProtocols、ケアプラン作成の指針)から成り立っている。
② インターライ方式はサービス利用者のニーズを包括的に把握する為に、最低限(ミニマム)必要とされるアセスメント項目を、ケアチームを構成する多職種が理解できる共通な用語によって整理したもの。評価者によるぶれを少なくし、正確に状態を把握するため、アセスメント項目の意義と評価基準を定めた「記入要領」が用意されている。
③ APsにはサービス利用者が遭遇する可能性の高い30の課題となる領域が用意されている。各CAPには原因の追求、専門職に依頼するべき条件の提示などケアの方向性についての指針が簡潔にまとめられている。CAPsを読むことによって、医療職には福祉の、福祉職には医療の視点が細かくできるように整理されている。そして、課題について検討した結果を居宅サービス計画書に反映させ、なぜ、どのようなケアが必要かを記載した計画書を作成することができる。
④ インターライ方式のアセスメント項目の3分の2は、施設版MDS2.1と同じであり、両者を使い分けることによって、在宅と施設のそれぞれの固有なニーズの把握に対応できると同時に、情報の共有も円滑に行うことができる。

6-3 ひとこと
 MDS-HC、CAPsが目指すケアプランは、
①高齢者(利用者)一人ひとりのケアの目標を明確にし、自立を支援するための対応策、悪化予防策、ケアする上での留意点を示す。
②ケアプラン作成者がケアの判断基準や根拠を明らかにできる。
③職種を越えた共通言語によって、多種多様なスタッフが共通理解のもとでケアを進めるところにある。


ケアプラン作成方式 一覧(課題分析方式比較)
1 生活援助を基礎とした自立支援アセスメント・ケアプラン(日本介護福祉士会アセ スメン ト方式)
2 成人・高齢者用アセスメントとケアプラン(日本訪問看護振興財団方式)
3 居宅サービス計画ガイドライン
4 包括的自立支援プログラム(三団体ケアプラン策定研究会方式)
5 ケアマネジメント実践記録様式(日本社会福祉士会方式)
6 インターライ方式
7 OCMAシート方式


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