課題分析方式比較(ケアプラン作成方式一覧)

ケアマネ研修 課題分析方式


4 包括的自立支援プログラム(三団体ケアプラン策定研究会方式)

4-1 開発経緯
1995年より全国老人保健施設 協会、全国老人福祉施設協議会、介護療養病床協会の三団体が施設サービス実施機関という共通の立場から協力開発した手法で、施設における介護・看護に加えて在宅介護も念頭に要介護認定の際に得られる情報をケアプラン策定に有効利用する目的で開発された。

4-2  課題分析の特徴
 包括的自立支援プログラムは、生活が保証されている施設入所の利用者に質の高い自立支援、生活支援を目指したケアを提供するためのアセスメント方式として適している。 また、実施しているケアの分析を中心にして生活上の解決すべき課題(ニーズ)を明らかにしようとするものであり、関係職種をはじめ、利用者・家族にもわかりやすい。
① 要介護認定調査票をそのままアセスメント用紙として活用しているため、効率性が高い。
② 320種類余りのケアコード表の一部をわかりやすく並べ直し、7種類のチェック表としてまとめられている。
③ 実施している現状のケアの見直しから始められているので、スタッフや家族にもわかりやすく、即応性がある。
④ 提供している全ケア(家族と施設)を網羅しているので、在宅とサービス実施機関でのケアのギャップを明確化できる。
⑤ チェック表ごとに、本人や家族の要望が反映でき、さらに医療面での指示・管理ができる。
⑥ ADLごとに、ケアの提供場所や福祉用具が検討でき、代替ケアも視野に入れてQOLへの配慮がなされている。
⑦ 在宅での使用も想定されているが、アセスメントに不十分な項目もある。

4-3 ひとこと
包括的自立支援プログラム方式は、生活が保証されている病院や施設に入所されている利用者に、質の高い自立支援、生活支援を目指したケアを提供するためのアセスメント方式として適している。

また、実際に行っているケアの分析を中心にして、生活上の解決すべき課題(ニーズ)を明らかにしようとするものであり、サービス提供者のケアの質の向上にも役立ち、利用者・家族にもわかりやすい方式といえる。


ケアプラン作成方式 一覧(課題分析方式比較)
1 生活援助を基礎とした自立支援アセスメント・ケアプラン(日本介護福祉士会アセ スメン ト方式)
2 成人・高齢者用アセスメントとケアプラン(日本訪問看護振興財団方式)
3 居宅サービス計画ガイドライン
4 包括的自立支援プログラム(三団体ケアプラン策定研究会方式)
5 ケアマネジメント実践記録様式(日本社会福祉士会方式)
6 インターライ方式
7 OCMAシート方式


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